copepodaのブログ

観劇、スカステ、DVDなどの感想をつづる。

宙組:神々の土地/クラシカルビジュー③

今回も、1列目を何とか入手することに成功した。
しばらくはこんなに熱中する組もないだろうなぁ…。


1列目なので細かいとこまでしっかり観ることができた。


見どころとしては(ラスプーチンの怪演は除く、順不同)
①うらら嬢の背中
②まぁ様の「もうこの人(ラスプーチン、フェリックス)気持ち悪いんだけど…」
③まぁ様の「またこいつ(ラスプーチン、フェリックス)かよ」
④ボリシェビキの中で談笑するカケル兄貴!
⑤ジプシー娘たちの激しいダンス
⑥ボリシェビキたちの細かい演技
⑦(個人的に)期待の新人・若翔りつの立ち居振る舞い
⑧まぁ様たちに乗り込まれた酒場で、一際リアクションが素晴らしいカケル兄貴!
⑨ニコライがドミ様に皇位を譲ってもいいといった時の、アレクセイのショック顔(少しずつショックが表情に出てくる様が見事)
⑩永遠の片思いフェリックスによる、舞踏会でのドミ様とイリナの逢瀬の覗きin闇夜 
⑪ラスプーチン食べかけの果物の奪い合いと、拾った方、拾えなかった方の演技
(きゃのんのラスプーチン同化、せっちゃんのフリーズがすごかった)
⑫ラスト(死後の世界にしか見えない) アレクサンドラの笑顔と元気なアレクセイ
⑬感情表現豊かになったドミ様。最初っからイリナ大好きオーラが満載。
⑭フェリックスのヘアースタイル。何気にツーブロック。
⑮ラストの陽気で軽快なダンサー・フェリックス。
⑯ミーチャ「こいつ仲間にしてもいい!?」に対するずんちゃんの歓迎ダンス
思いつくだけでもこれだけあるが、色々ありすぎて… 書ききれぬ。


もうね、こういう群像劇大好き。
酒場の演技が面白すぎて、オリガの罵倒がBGMになってしまう。
右は右で面白いけど、真ん中から左側も最高に面白いんだぜ。!


つづく


ビジューに触れていない。触れるところまでいけない。

花組:ハンナのお花屋さん③

新たな事業を始めるにあたり、ゆきちゃんを思い出す。
宝塚なので細かいことは抜きにして、とりあえず、もう彼女しかいない、
共通の友人への聞き込みや、何か情報が入ったら教えてほしいというベーシックな探し方に加え、ネットストーキングにいそしむ。
(その際、眼鏡をかけるのだが、かける瞬間、2階席は全員オペラを覗きこんだことは言うまでもない。)
どうもチャットで知り合った「リトルマーメイド」はゆきちゃんじゃないかと、語り掛ける。
デンマークの森の美しさ、人を楽しませ、人のためになる仕事に関わることができる、
今まで苦労してきた君に手伝ってもらいたいと。


景子先生の思惑は世界平和とかそういうのだったかもしれないが、
個人的には、働くとは何か、を考えさせられる作品だった。


みりお君の仕事は話の中ではずっと軌道に乗っているので、
いわゆる仕事の問題で山場はない。
従業員は全員素直で働き者で申し分ない。そして飛竜つかさ氏がマッチョイケメン。
相棒の瀬戸さんは経営を支える元銀行員にして親友。
的確なサポートで、安定した経営が続く。
父親の急死に帰国している間、何事もなく従業員がきちんと店を開いてくれている。
自分が新規事業を立ち上げるにあたって、今の店を任せられる従業員が複数いる。


そういった日常を築き、保つことの難しさ。
社会人なら、学生でもバイトや委員会などで感じたことがあるはず。
波風立てずに発展・維持させる難しさに閉塞感。


花が好きというのは根底にあるとして、少しは父親への反発もあって名門大学を卒業しても花屋になったんだと思う。
でも花屋は自分の内面を表すのにぴったりな媒体であっただけで、みりお君のしたかったことは、母親と父親と楽しく過ごした、花に囲まれて暮らした幸せな少年時代を世界中の人に配りたかったわけなのよ!
それを日常の中でコツコツ積み上げて実現するとか、本当に立派ではないかと。
思い出すだけで泣けるわ。


また、最初から人当たりは良く、皆に好かれていたみりお君だが、ゆきちゃんとの出会い、父親との確執の解消、新規事業の準備を通して、さらに人間として成長していく姿に従業員たちが刺激され、自分たちもさらに精進せねばと、まさに正のスパイラル。


現実世界では働かない人、他人に面倒を押し付ける人、他人の足ひっぱることに専念する人、仕事の邪魔をする人種は不思議と一定数存在する。
そういった人間の存在は電通問題をはじめとするブラック企業問題の根底にあると思うのだが、本来、職場とはこのように日常の中で小さなことでも切磋琢磨し、様々な課題に皆で取り組むのが理想であり、目指すべきところなのでないだろうか、
というところまで飛躍して終わりにする。


思いがけない良作に、チケット追加してしまったんだぜ!




花組:ハンナのお花屋さん②

2幕に入ると話は急展開で進む。


まず題名、兼、花屋の名前「Hanna's Flowrist」は、みりお君の母親の名前、そして店の名前。
店といっても路上での移動販売だが、デンマークの森の辺りで路上販売中に、父親である御曹司キキちゃんと出会い、身分違いの恋をレッツエンジョイオーイエー。
色々あってキキちゃんとハンナは結婚せず事実婚状態。
ハンナはとみりお君は森で暮らし続け、キキちゃんも色々あってさる令嬢との結婚を避けられず、いわゆる二重生活を繰り広げる。
色々あってキキちゃんがあまり森に来なくなり、自分たち親子は捨てられたのだと思うようになる。
さらに、色々あって間接的にキキちゃんのせいでハンナが事故で死んでしまい、みりお君は引き取られるものの、キキちゃんの正規の家庭とうまくいかず、大学で家を出てから帰っていない。
ことが2幕では一気に判明する。


色々あって父親が亡くなり、↑の裏に隠された真相を知り、
自分と、母親であるハンナはキキちゃんに捨てられたとばかり思いこんでいたみりお君だが、
「父さんも苦しんだんだね!」とようやく色々受け入れ、
どうやら自分もかかっていたらしい「自分なんか幸せにはなれない」と呪縛が解け、
自分が幸せになることを許す。


自分の幸せとは?
世界中に花を植えたい、増やしたい。
なぜなら、花がきれいなのはみんなを笑顔にするためだから!
そう、地雷ではなく、花を植えるのだ!


と、生きがいを見つけるに至ったみりお君は、イギリスの店を従業員に任せ、父母と暮らしたデンマークの森で新たな事業を始めることに決める。
世界中に届ける花の栽培とフラワーアレンジメント、そして花のフェアトレード事業である。


つづく