copepodaのブログ

観劇、スカステ、DVDなどの感想をつづる。

その他:笑う男

まぁ様が悪女で出演なさる、としさんが女優デビューと聞いたら、行かざるを得ない。


ビクトル・ユゴー作品の舞台化。
色々あって誘拐された主人公グウィンプレンは、色々あって口が裂けていて雪の中放り出され、雪の中で女の赤ん坊拾って、色々あって森の中っぽいところで一人のおっさんに拾われて、色々あって成人する。
拾った赤ん坊は妹として一緒に育っていて、盲目で心臓が悪い。たぶん頭も悪い。
おっさんは見世物小屋の団長だった(あるいは開設した?)


見世物GOYAっぽいことやってたら
貴族で女王の妹のまぁ様に目をつけられて迫られる。
色気はない。がんばっているのはわかるが、健康的ぃ!


色々あって主人公は実は貴族だったけど、貴族院と馴染めなくて見世物小屋一座に戻ってきたら、それまで色々ショック受けてた妹が死んで、
主人公は、今まで世話になった団長を一瞥もせずに妹の死体と一緒に海に飛び込んで
終了。
まぁ様は振られていた。
もう二度と私は、誰も、愛さない。状態。
悪女じゃなくて、外見や身分で男を判断しない、めっちゃいいやつだった。


外もろくな脚本家いないのだと実感した次第である。


主人公のグウィンプレンが星野鉄郎から西川アニキへ華麗な変身を遂げたことはさておき、どっこが「永遠の愛」やねん。


当時の世相として、貧民の子供が見世物小屋要員として色々な細工をされ、
簡単に言うと「カタワ」にされて売買される、というバックグラウンドがあり、
「富者の天国は貧民の地獄によって成り立っている」だかなんだか、
名言を出してくるも、貧民たちが不幸に見えない。
とってつけたように、たまに泣く。
本当に不幸だったのはパパこと団長のみでは…?
パパの棒読み風のセリフ、遅すぎる反抗期を迎えたグウィンプレンとの
歌合戦は迫力あったが、メロディーも内容も覚えてはいない。
ま、舞台なので、その時その時の掛け合いがワクワクして見られれば
そこはよしとするか。


加えて、個人的にはワイルドホーンは好きくないかも。
なんつーか、ラッセンの絵って感じ。
一瞬耳障りいいんだけど、一切印象に残らない。
書くのも面倒くさくて書いてないけど「ファントム」もくだらなすぎた。
和央、花總のビジュアルありきの作品なのだろう。
あんなの再演したかったって、エリザもスカピンもガイズもやっちゃったから、
消去法でしょ。まじで。


つーか、ファントムも笑う男も、異形の悲しみを表現したいなら、
まずは楳図作品読め。
話はそれからだ。


トシさんは少なくとも3役くらいやってて大活躍。
相変わらず歌うまでダンス軽やかで、イケメンだった。


主人公グウィンプレンの浦井さん。声がかっこよかった。
いつかYO SAY!歌ってほしい。