copepodaのブログ

観劇、スカステ、DVDなどの感想をつづる。

宙組:エリザベート②

④真風フランツ
若いころの耽美マザコンから、妻にそっぽ向かれる晩年まで熱演。
全体的に控えめな印象が強く、その分閣下との最終討論は迫力満載。
「言ってやった!」感と閣下の「違う!」がよいタイミング。本当にこの組替えは良い結果をもたらした…。
シシィに対しては申し訳ない気持ちのが強くなっていたのか、それでもついに言った
「一度私の眼で見てくれたなら」がじんわり来たよ。


最終討論が次に控えているので早着替えが難しいんだろうけど、できれば晩年はもう少し貫禄がほしいので、ちょっと上半身に肉をつけてもいいかな?という感じ(肉襦袢的な何か)


しかし最初っから最後まで一切かみ合ってない夫婦だったわ。


⑤もんち氏全般
歌馬なことは知っている。
ヴェンディッシュ嬢がめっちゃかわいいかった。。。
歌い出しは花組の仙名さんとちょっと似ていたけれど、男役にもかかわらず高音の美しいこと美しいこと…。


このシーンの意味が今までよくわからなかったんだけど、ヴェンディッシュ嬢に偽物扱いされたことが実は皇后としての自信のなさの核心をついていて、でも皇后らしいふるまいをやめるわけにはいかなくて、中途半端な返ししかできなかったのに扇を渡すだけで嬢の癒しになるという自分が自覚する自己との乖離というか、なんか。


宝塚版の生舞台は初めてだけど聴き慣れた・見慣れた作品ではあるのでちょっと余裕があって深読みできたのかもしれない。が、今回の観劇でこの場面への見方が変わった。
花組版はシシィが気の毒な娘さんをいじめているようにしか見えなかったから…結構ショッキングな変貌。


親戚のおじさんも持ち前の美声でいい味だしてたね!「うちの子だって!」「皇帝の親戚に」「偉くなりすぎフンガー!」といった親戚の小物感が後に来るゾフィー皇太后の威厳を際立たせてたんだぜ。


⑥ヘレネかわぇぇ
花組版もそうだったけど、ヘレネ普通にかわいすぎる。世界の美女も兼任?
こんな優しそうな姉さんに恥かかせて失意のどん底に突き落として、シシィってのは本当に嫌な女だぜ。


姉さんにべたべたな舞良女子も相変わらずの美声。


実際のマクシミリアン公爵夫婦はヘレネのみに皇后教育を施していて、シシィはほぼ放置に近かったとか。
舞台では無邪気にプロポーズを受けるけど、実際には母親にかまわれている姉への反発と嫌味が強かったんじゃないかな。普通ならハプスブルグの皇后とか断るっしょ。
しかも(当時の)きちんとした教育を受けていなかったシシィが子供の教育なんかできるわけもなく、姑への反発で子供を他人から遠ざけた挙句に放置した結果があれか。


学問とかそういうのとは別の次元で、幼少期の教育の大切さがわかる気がした。
むしろそういったところができてないと、勝手にハンガリーについたり、大臣任命したりと、厄介なことばっかりするようになっちゃうわけね。